リノベ後の玄関
自宅マンション玄関(after
 

夫婦で京町家に興味を持ったのは5年ほど前から、長江朗氏の著書「そうだ、京都に住もう!」を読んだのがきっかけだった。たまたま夜中にAmazonを見ていてほとんどタイトルのみでカートに入れてしまった。深夜仕事で疲れていたので仕事を忘れて鴨川でも眺めながら京都でのんびり暮らしたいなぁー!!そんな逃避願望があったのかもしれない?!
本の内容は著者がセカンドハウスとして古い京町家を購入し町家の良さを残しつつもモダンなスタイルにリフォームをするまでのこだわりの体験本。僕は若い頃はアメリカンミッドセンチュリーとか、ヨーロピアンモダンとかスウェーデンスタイルとか、洋風なモダンスタイルに憧れていたが、この本で初めて「和」がクールだと思った!いわゆる純和風な民芸調のことではない! あくまで和と洋の融合された町家モダンというところが味噌だ!
妻に話をしたら妻もその気になってしまい、いつの間にか夫婦で京町家が欲しい!と具体的に考えるようになった。

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売りに出ている古い京町家の物件を毎日ネットで検索しては素人なりにこれはリフォームにいくら掛かるかなぁ〜?などと夫婦で物件選びを楽しんでいた。そんな時に親しい不動産屋から京都の東山区にある小さな町家の出物を紹介された。真夏の京都の暑さを思うと足が重かったが、実際に見てみないと想いだけで終わってしまう気がしたので京都へ日帰りで下見に行くことにした。
丸太町通り沿いの不動産屋の前で担当者と待ち合わせて早々クルマで現地へ。場所は東大路三条の交差点から路地を少し入った白川沿いのいかにも京都を思わせる立地。自分也に町家の定義と決めていた”通り庭”と”坪庭”は付いていない築50年の2DKの小さな物件だったが、町家初心者の僕にとっては雰囲気は十分。外観は申し分ない。内装や水回りは和洋折衷でモダンにリフォームされていてオシャレだ。「わるくない、これなら妻も気に入るだろう!」
不動産屋の担当者が「この辺りは京都が舞台のドラマでよく撮影で使われるエリアなんですよ!」と一言。さらに「町家のような築古物件は税法上の建物の価値は低く固定資産税は年に数千円だから維持費も掛かりませんよ!」とぐいぐい押してくる。もっと多くの物件をじっくり見てからと思いつつも、最初の一軒目で僕はもうその気になってしまった。

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白川

東大路三条付近の白川
 
気分はもう町家の主人になっていた。「かっ・・買います!」早速に不動産屋の担当者と購入の相談をする。ところが詳しく話を詰めて行くと町家のような築古の物件には銀行の融資が付かないことが分かった。最近はセカンドハウス購入の目的で東京の人が京町家を求めに来るケースは多いらしい。しかしほとんどは融資が通らずに断念するとのこと。不動産屋の担当者が言うには「町家のような築古物件はキャッシュでの購入が常識!だから大抵は地元の資産家が店舗や道楽目的でキャッシュで買うものなんですよ」だって。「だったら始めから言ってくれよ! 」わざわざ京都まで来てからかわれたようで腹が立った。
よく考えれば、固定資産税がほとんど掛からないということは担保価値が無いということ。「そうだよな〜そんな簡単なこと最初から気付くべきだった。」しかし京都の文化財的建造物としては価値はあると思うけどなぁー!? 素人考えでその気になっていた自分に笑えた。それにしても京都の町家が取り壊されてビルや駐車場に変わっていく昨今、京都の町並み保存のためにももう少し担保の評価基準に斬新な考え方が導入されてもよいと思った・・。
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その後もすぐには諦められずいくつかの銀行に話を聞いて廻ったが、結局どの銀行の答えも同じだった。そのうち頭も冷えて冷静になってきた。当初はセカンドハウスとして町家を手に入れることばかりを考えていたが、そもそも町家に住むということをもう一度考えてみた。住むということは建物だけの問題ではなく多少なりともその地域の慣習やマナー、コミュニティーなどの文化を受入れて生活をするということ。作家の麻生圭子さんの京町家の体験記を読んで納得できた。暑さ寒さは苦手、音漏れは気になる、ご近所付き合いは面倒、そんな都会のマンション暮らしにどっぷりと浸っていた我がままな自分たちが京都の町家独特の慣習や文化を受入れた生活ができるのか?そんなことを考えているうちに町家住まいの夢はたった1度の下見で潰えてしまった。
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自宅の玄関(Before)


昨年、次男が社会人になって独立をした。大学生の三男もあと数年すれば家を離れる。この機会に自宅マンションを子供中心の間取りから自分たちが住みやすい間取りに変えようと妻が言い始めた。そういえばかれこれ20年近く使ったキッチンもかなりヘタってきた。町家が欲しいとか、夢をみているうちに我が家も随分と年代物になっていた。「この際、町家のことはしばらく棚上げにして自宅をちゃんとするかー!」そう妻に提案したら、妻が「ねぇ!どうせなら自宅のマンションを町家にできない?京都ではホテル住まいでいいんじゃない!」目から鱗だった! 例えば仕事で双方の意見が合わずAとBをくっつけたような折衷案になる場合がある。大抵つまらない案になることが多いが、このアイデアには興奮した。「そうだな!・・・そうだよ!・・・それで行こう!」
妻のアイデアに夫婦で盛り上がった! 
よく考えたら、このあたりで簡単に妥協できた自分たちは、やっぱり本物の京町家での生活は不向きだったと改めて悟る。


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